蓮糸織り

インレー湖(ビルマ)の蓮

『マハーバーラタ』に「蓮根、蓮糸を売る」と出ているので少なくとも紀元前四世紀頃から繊維として使っていたと思われる。 蓮根や蓮の茎を折ると、その切り口から無数の糸が出てくる。 蓮の茎には維管束があって、その導管の壁が螺旋上の繊維になっている。 この繊維が解けてくり出されてくるのである。 それぞれ、無数の一本の繊維に見えるが、顕微鏡で見ると、これらは3、4から20条の繊細な無色の糸からなっている。 一本のレンコンの横断面を見ると、肉眼で見える導管が2〜300個あるから、実に数千本の繊細な糸が集まって一本の蓮糸を作る事ができる。

622年(推古朝31年) 蓮糸織りの最初は、新羅より達率奈未智が来朝して、蓮糸で織った「都卒曼荼羅」を献じたと『日本書紀』に書いてある。

現存する蓮糸織りとしては以下のものがある。

広寿山所蔵弥陀三尊像三幅(1671年)

竜門寺所蔵幅(1693年)

浄住寺所蔵幅(1697〜98年)

当麻寺中之坊所蔵九条袈裟(1751年)

不忍弁天社所蔵幅(1803年) 戦火で消失

観経曼荼羅像(1864年、石田順平氏所有)

蓮糸織育児観音像幅(1878年、中尊寺、浅草寺等)〜大隈三井子夫人(大隈重信の母)が愛児重信の身の安全を祈願して、明治7年より10年まで4カ年間、上野不忍をはじめ、その他諸処の蓮田、蓮池から蓮茎を集め、近親や侍女と共に蓮糸を取り出し、京都西陣で織らせたもので、皇室はじめ有名な神社仏閣に奉納したもの。

弘法大師像幅(1893年、音羽護国寺、西原雲照寺、高野山)〜大隈三井子夫人(大隈重信の母)が88才の賀に際し、先年使用した蓮糸の残余を用い、京都西陣で織らせたもので、西国八十八ケ所に奉納されたもの。

左上の写真はインレー湖で群生している蓮です。右上はその茎を使って糸を作っている若い子(左13歳右12歳)です。蓮の布はミャンマーではお祭りなどで政府の高官が高僧に贈呈するために年間わずかの量(460ヤード)しか作っていません。日本人及びヨーロッパ人にはこの素朴な布の風合いと貴重な生い立ちということで大変好評です。

ビルマのインレー湖に自生する蓮から作っています。1ヤードの布地を作るのに蓮の茎が11000本必要です。インレー湖に自生する蓮は約半年でとり尽くしてしまいます。したがって蓮の布の生産は6ヶ月間しかできないということになります。 すべて手作業でやっていることでもあり数量に限りがある非常に希少価値の高い製品です。 これからもビルマ以外ではコスト的に無理がありますので生産も望めません。 実際かつてはタイでも生産していましたが、現在ではとてもペイできないので生産できないというのが実情です。

タペストリー、ランチョンマット、仏像の台座敷き、額に入れて観賞用、テーブルクロス、もちろん贅沢に服を仕立てても結構です。

さわん」ではこの幻の布(蓮糸織り)を1ヤード¥12000(稀少品のため10ヤード以上でお願い致します)で販売いたします。 この機会に、他では手に入らない本当の幻の布をコレクションしてはいかがですか。

希少価値の高い商品のため、需要に対して生産が追いつかない場合には、納品までお待ち頂く場合が御座います。尚、納品のめどが全くもって立たない場合には、ご注文をお断りすることもありますので、前もってご了承ください。なおこの商品はポイント加算の対象外です。


ビルマ製蓮糸織布、現在手配不能のため受付を停止しています。 こちらのページでタイ製蓮糸織布を扱っています。


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